比良へのいざない

ナンバー

比良のみどころ

比良山系は登山の対象として親しまれていますが、その山域を奥比良、北比良、南比良、リトル比良の四つに分けることがあります。
奥比良は武奈ヶ岳から以北の釣瓶岳をへて蛇谷ヶ峰周辺のエリア。
武奈ヶ岳以北は、武奈ヶ岳のにぎわいが嘘のような静けさを保っています。 蛇谷ヶ峰は孤高の趣がありましたが、朽木スキー場が整備され朽木側にレジャー施設がつくられてからはその様子が変貌しつつあります。
比良連峰を琵琶湖側から眺めたとき、釈迦岳を過ぎて急に高度を下げたあと、なだらかに高島あたりまでつづく低い山並みをリトル比良と呼びます。
山名でいえば岩阿沙利山や岳山などがそれで、近江高島の音羽まで縦走路がつづいています。 近年林道が完成して縦走路の途中を分断してしまいましたが、新緑の季節はみずみずしく、寂しいまでの静けさが印象的です。
北比良は釈迦岳から堂満岳あたりの比良山系の中心部のエリアで、リトル比良を含めたりします。
比良ロープウェイや登山リフトがあり、イン谷や正面谷はまさに比良山系の表玄関ともいうべきところです。 南比良は堂満岳以南のエリア。蓬莱山を中心に標高千メートルの縦走路がつづいています。
東側に琵琶湖の眺望を思いのままに、反対方面には比良の山々の向こうに京都北山のいくえにも折りかさなった山並みが見わたせます。 次に、主だった見どころを紹介しましょう。

武奈ヶ岳

標高1214M。比良山系の最高峰であり、四季を通じて多くの登山者でにぎわいます。 日本海側の季節風を受け積雪量が多く、とくに冬季の登山がおもしろい。 夏季はリフト、ロープウェイを利用して初級者でも容易に登ることができます。 登山ルートはほかに坊村からもあり、いろいろなルートをとることができます。日本二百名山の一つに数えられています。

楊梅滝

楊梅の正しい読みは「やまもも」ですが、なかなか読めずに「ようばい」という音読みが流布しています。 この愛らしい名称の「やまもものたき」は、雄滝と雌滝とふたつありますが、上流にある雄滝の落差は約40メートルで、県下随一です。 八淵の滝の中の「貴船の滝」と同様にとても優美なおもむきを持ちながら、豊かな水量は見る者を圧倒します。 八淵の滝とともに比良山系を代表するものですが、ほかにも比良にはすばらしい滝がたくさんあります。

八雲ヶ原

比良山系の中央部に位置する、高層湿原です。標高900メートルにあり、八雲池を中心に湿原が広がっています。 ミツガシワをはじめ、氷河期の遺存種というべき寒冷地の生物が生息しています。 スキー場の開発や登山ルート上にあるため、乾燥化や富栄養化が進み、急速な湿原の後退が懸念されます。 八雲ヶ原は比良山系の表銀座とでもいうべき場所にあり多くの人が訪れますが、比良山中には小女郎ヶ池をはじめ、白滝山の長池やオトワ池など静寂をたたえた神秘的な池沼がいくつかあります。

ガリバー旅行村

国道161号線沿いに、『ガリバー旅行記』をモチーフにしたモニュメントを見かけますが、これはガリバー旅行村のPRのものです。 旅行村の中にも大きなガリバーが立っています。遊び心いっぱいのこのアウトドア施設は年々充実され、 コテージなどの宿泊施設や貸しテントから、フィールドアスレチック、体験コーナーなどいろいろそろっています。 近江高島から車で半時間ほどの距離ですが、自然豊かな山中の施設は利用するもののマナーが問われます。

びわ湖バレイからの夜景

比叡山からの大津市街の夜景はよく知られていますが、比良山からの夜景も決してそれに劣らないものです。 とくに打見山頂(1103M)のびわ湖バレイからは、琵琶湖の湖岸線が大きく浮かびあがり、特に明るいのは大津から草津にかけての街の明かりです。 そして、比叡山の右肩に京都の街の灯を、さらに遠方に大阪府の高槻市あたりの明かりまで見ることができます。

比良山岳センター&人工クライミングボード

比良山岳センターは登山技術や知識の普及を目的とした県立の施設で、1981年のびわこ国体を機に設立されました。 近年同センターの付属施設として、電動の可動式クライミングボードが国内で最初に設置されました。 その規模は当時国内一のもので、その後この人工登攀壁にならっていくつかの登攀壁ができています。 現在ではびわこカップ(滋賀県山岳連盟主催)などの大会やフリークライミングの研修に広く利用されています。

【参考文献】

総合ガイド3比良山系の自然・京都新聞社/山と高原地図 比良山系・昭文社/万葉の歌 人と風土8滋賀・保育社/街道をゆく 司馬遼太郎著・朝日新聞社/近江歴史回廊湖西湖辺の道・近江文化を育てる会/滋賀県百科事典・大和書房

 

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